若奥様、危機一髪 !

  三連休の後だし、ロスは混まないだろうと思って行ってみた。
ここは全米一の売り上げを誇るドル箱店。
グアムで独り勝ちしているので、大阪へも出店の可能性を本店にメールしたことがある。
 結果は、直営でなければダメと言うことで、そこで終わり。
今日は火曜で、シニアサービスデー。アメリカの運転免許証を持っていれば10%引きだ。私は該当するので、午前10時には入店していた。
しかし買い物してレジに並べば長蛇の列。

当然駐車場も一杯。

ランチを済ませビーチへ。空には日本上空では見慣れない、三角翼のステルス爆撃機。何機も続けてアンダーセン空軍基地の方へ降りていく。

今日のビーチは、外国人も少ない。

潮の流れが左から右へ強く流れていた。
私は何度も経験していたので、今日は危ないと用心していた。
突然浅瀬のローカル夫婦が両手を上げ、振り回している。
 私は寝椅子から飛び起き、ビーチへ走った。
沖で、シュノーケルを外した女性が、アップアップしていた。
ライフガードの小屋を見る。すでにガードが走っていた。


私たちは溺れかけていた女性を注視した。手を上げこちらを制している。大丈夫なようだ。
顔見知りのライフガードは慣れているのか、女性を見ながら、私に「久しぶりです」と日本語で答える。体重100kgを越す偉丈夫。
ビーチで何度も話したことがあった。


溺れかけた女性は、100mほど上流のビーチへ連れていかれた。
旦那と幼稚園児と思しき男の子が待っていた。
旦那は流されたのに気が付かなかったようだ。潮の流れは、河の急流と同じ。イバオビーチは美しいが怖い。そして浅い箇所ほど怖い。
これは時期によって変わるので、事前の予備知識は重要だ。

正面のピンクの水着の韓国人女性だが、私がビーチを離れるまで立ち上がることができなかった。
見た目には大したことではなさそうだが、溺れた本人がその怖さを反芻しているのだろう。
 私もいつか自分の番かも、と思いながら、過去に見た情景をフラッシュバックする。
しかしビーチへもう来ないと思ったことは一度もない。
死んでもいいと思うほど、好きなビーチだからかもしれない。