墓参り

 春のお彼岸に、墓参りをしていなかったので、遅ればせながら昨日行ってきた。20年前まで、家人の実家があったので、義父と義母が眠っている。
京都府の綾部市。
昔、繊維メーカーのグンゼが本社を置いていた時期は、栄えていたが、今は博物館が残るぐらいで、大きな産業はない。
人口も四万人に満たないから、典型的な田舎町だ。

お墓は小高い丘の上にあり、背後に里山が続いている。

「実家があれば、バイクで里山を走れるのだが…。いや里山を買ってもいいかな」

その気がないのに、私が呟くと、「親戚のオッチャンに訊いてみようか」と、家人もサラッと呟く。

墓の横で、地元スーパーで買った弁当を広げ、二人で黙々と食べる。


実際私は、山を調べたことがある。材木を採取した跡の山は剥げていて、売値は安い。樹木が生えていても、保安林なら固定資産税がかからない。など興味がないことはない。
しかしリスクも発生する。自然災害や、山火事で周辺に迷惑を掛けたら、賠償は莫大なものになる。
管理のしっかりしたトレイルを造るなら、メンテナンスの人件費がコンスタントに発生する。


大阪河内長野市の南海電鉄駅近くに「プラザ阪下」があった。
モトクロスとMTBの常設コースだ。
始められたのはバブルの頃、リゾート法が出来、日本中でリゾート開発に浮かれた時期だ。
私はプラザ阪下の敷地内に、里山をリースして「トレジャーハンティング」のコースを造った。関西圏の人は、バイクのレースに参加した時、里山の隣に、うちのテントが建っていたのを知っている人もいるだろう。
金属探知機で、山の中に隠されたコインを探すゲームで、ミニテーマパークになっていた。そこでパークを運営しながら、アウトドアレジャー施設の基礎から学び、10年近く運営して終えた。


この時のことや、その後の経過を話し出すと長くなるので、後日にまわすとして、プラザ阪下で遊ぶ、モトクロスやMTBを横目で見ていた。その頃は、その両方に興味がなかったが、トライアル競技は面白く、仕事の合間に覗きに行ったものだ。
墓参りで、里山の傍に来たので、つい昔の事を思い出してしまった。


だから、交通アクセスが良く、アウトドアレジャー施設が出来そうな里山を見ると、つい昔の癖で、ビジネスの眼が向いてしまう。


帰宅すると物足りなく、大和川の河原でオーバルコースを走り、坂道を登り、バイクの感触を確かめ、満足した。


アクション映画が、三度の飯より好きな、アくしょん大魔王
のコレクション棚から紹介する、今日の一本。


「フェイク シティ ある男のルール」


<アマゾンストーリー>
ロス市警のラドロー刑事は正義のためなら手段を選ばず、誰もが嫌がる闇の仕事に手を染めてきた。そんな時、彼はかつてのパートナーを目の前で殺され、犯人を取り逃してしまう。ところがそれは単なる殺人ではなく、事件の裏には想像を超える"何か"が隠されていた。彼は巨大な悪に操られていたに過ぎなかったのだ。やがてラドローは踏みにじられたプライドを賭け、決して後戻りできないエリアに足を踏み入れるのだったが…

近作の「ジョンウィック」も含めて、キアヌ・リーブスのガンプレイには、カタルシスを感じます。強いだけでなく「裁く」意思に、観る人が引き付けられるのでしょう。