シニアの夢は…?

 前日の好天と打って変わって、曇天の梅雨空
堺浜へ漕ぎ出すが、テント村も戸数は少ない。

周回道路に車を止め、写真を撮っている兄さんがいた。
一目でポルシェボクスターと分かる。なぜならこの車が出始めた時、欲しくなって夢にまで見たから…。数年待ちだったので、結局べつのを車を買ってしまったが。

折り返し点に到着。

これが梅雨になるのなら、相当早い。

予報では、一週間こんな状況が続くようなので、こまめに外へ出るチャンスを逃したくない。

土曜なのに、イオンへ入る車も少ない。大型店舗も苦難が続いている。

現役を退き、第二の人生を目指した時、果たして何をして良いのか迷う人も多いと思う。
私もゴルフはやり切った感があったし、テニスはゴルフと比べてゲームの面白さの質が違う。
この二つのスポーツをやった人は分かると思うが、テニスは冷えた生ビールの味、ゴルフは熟成間近なウイスキーとも言うべきか…たとえが変だけど。
物足りなくて還暦を過ぎ、近くの市民プールへ通いだす。
その頃は、まだ25m をクロールで泳ぐ事は出来なかった。しかしコーチの熱心な指導で、混合メドレーを泳げるようになり、水泳のマスターズに数回出るようにもなった。
しかし本心は、別の事を始めてみればと囁く。
私はアクション映画が好きだし、この手の小説は、かなり読んでいた。ある日天の声が…
「小説を書け、アクション小説だ、ハードボイルドだ ‼」
しかし作文は中坊の時以来書いた事も無い。そして大手新聞社のカルチャー教室へ通いだす。最初は句読点と、原稿用紙の埋め方の勉強から…、しばらくして講師からの課題が出され、生徒は期日に提出する。生徒によるトンデモ合評で、根性も出来てくる。
その頃になると力のある生徒は、公募ガイドで適当な募集を探し、応募するようになった。
まだパソコンでなく、ワープロが主役でインクリボンの時代。
手書きの筆で書く人もいたけど…。


私も短編のミステリーを応募し、予選には残るようになった。そして中編の小説で、ベストテンに選ばれたけど、最後の三篇には選ばれなかった。
その頃になると、講師は私の実力も認め、生徒たちも期待してくれくれるようになった。
そこで満を持して応募したのは、賞金500万円のミステリー。
その頃好んで読んでいたハードボイルド小説だった。
結果は三回戦まで残ったが、到底上位へ食い込む事は出来なかった。
巨匠 レイモンド・チャンドラーの言葉に…
男はタフでなくては生きて行けない。しかし優しくなれなければ生きている価値がない
If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.
彼の傑作「ロング・グッドバイ」で探偵フィリップ・マーロウに、
撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ
「don't shoot it at people, unless you get to be a better shot. Remember?」

私はこの精神で書いた、賞金500万円の公募に落ちた小説の、
タイトルは「ジギタリスの赤い涙
数年ぶりに読み返し、修正筆を加えた作品を、
明日以降、ブログで発表しようと思っています。