涙雨

 母の日、大阪は昼前から警報が出るほどの豪雨
そんな中、テニス仲間のTさんが主宰する、大正琴トリオのライブが、自宅近くのイタリアレストランで開催された。
洋楽から邦楽まで、達者な演奏。お客さんも堪能されたことだろう。

帰宅すると、ゴルフ中継にチャンネルを合わせる。日本プロ選手権 最終日、谷口徹が通算6アンダーで、藤本佳則と並びプレーオフへ。執念のバーディーパットで谷口が勝利。
PL学園の練習場で彼を見たのは、数十年前。50歳前から勝利に恵まれず、やっとの栄冠。雨の降り注ぐ中のインタビューで、涙に詰まりながら応えた言葉。
「やめた方が楽とも思った…、やめるのは簡単だが…、何も変わらない…」
スポーツをやる人、全てに思い当たる言葉だった。
思わず私もグッとくる。


母の日に、録画棚を覗くと、なぜか…、偶然か…、最後の欄に残っていたのは


「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜」


(「キネマ旬報社」データベースより)
25年間迷子だった男が、Google Earthで起こした奇跡の実話を映画化。インドで生まれた青年・サル―は5歳の時に迷子になり、家族と生き別れたままオーストラリアに養子に出されたという過去があった。成人後、彼はインドの家族への想いを募らせ…

主演の子役 デブ・パテルが最高にいい。
それと育ての母になるニコール・キッドマンの抑えた演技が素晴らしい。まさに母の日に観るのにふさわしい一本、涙腺が緩みます。