台風の目?

  突如、イバオビーチの上空に現れた雲の渦。

毎日天気予報をチェックしていたら、こんな雲でも驚かされる。 

まして渦の下は、気色悪い黒雲。続いて激しい雨。一般のツーリストは逃げだすが、ローカルや私たちは海へ避難する。首だけを海上に出し、雨の通り過ごすのを待つ。

雨の後は晴れ。これは世界共通なので、信じて待つしかない。

今回グアムへ行った目的は、我々が建立し、魂を入れた「グアム鎮魂社」をお参りすること。場所は知事公舎の庭園の中。日曜日で扉は閉まっていたが、漁師がすり抜けた裏木戸から入り、手を合わせた。
まず絶対不可能と思っていた知事公舎の敷地を借りられたことが奇跡。
いずれ上屋を建て、神社にしてくれたら、我々が始めたことに意義があるというもの。
靖国神社からも神主が祝詞を上げに来てくれた。
しかし私は若い人たちに、この神社の意味を知ってもらうためにも、少しずつ身を引くつもりだ。そんな訳で私たちは月末の例祭を待たず帰国することにした。
後に続く若い人たちが、先の南太平洋戦争で亡くなった、日本人、米国人、ローカルの方々の冥福を祈りながら、毎年例祭を続けてくれたらと願うからだ。
自然災害は避けられないが、戦争は人類の知恵で避けられる…と思う。
私たち夫婦は戦争遺族ではないが、グアムに訪れているうちに、何かの縁で関わり合ってしまった。

家人は白髪染めを使わず、金髪に染めている。出入国審査で、グアムの審査官に何度か ?マークで見られたこともあるが、彼女も一緒に手伝ってくれたからか、お参りする姿はしおらしい。
ところがトッコイ、長旅をしていると、イラっとすることが多い。
いちいち文句を言っても始まらないので、ここはじっと我慢の子。
運転は全て彼女の役目だが、隣に座る私の指示が無ければ、五回は命を落としているだろう。しかし指示器を出さないローカルの運転にも、上手く対処しているから良しとしよう。