やったぜ ! ベイビー

 事の発端は、ここから始まった。
セリーナは、ラケットを叩き付け破壊する前に、警告を一つ受けていたが、ラケットの件と合わせて、1ポイント負けのペナルティを取られた。

それに怒ったセリーナは、審判に聞いていなかったとか、ウソつきとか暴言を続ける。すると審判はさらに、1ゲーム負けのペナルティを課した。

怒り狂ったセリーナは、レフリーを呼べと叫ぶ。現れた二人のレフリーは、審判、セリーナ両方から事情を聴くが、ペナルティは覆らない。

会場はセリーナを応援するブーイングの嵐。
ここでゲームに入る前に、既に大坂なおみに1ゲームのアドバンテージ。ゲームは再開したが、セリーナの気持ちは切れていた。

勝利した大坂なおみも、嬉しさと戸惑い、好きなセリーナとの試合がこんな結果になったことに顔を覆ってしまう。

しかし観客席へハシゴが掛けられ、コーチとハグ。コーチも涙涙…

日本人の母は、抱きしめたまま泣き崩れ

表彰台へ上がっても、涙を流し続ける大坂なおみの肩へ、落ち着きを取り戻したセリーナが、そつと手を添えた。二人にもう、わだかまりはない。きっと好敵手として、友として長い戦いが続くことになるだろう。
しかしテニスの審判は権威があっていい。
日本の国会にも、権威ある審判がいて、ウソを付いたり卑猥なヤジを飛ばす議員には、罰金と選挙に四年は出られないペナルティを与えたい…
しかし権威ある審判とは、我々なのである。こういう単純な事を確認する意味でも、スポーツのビッグイベントを観戦する意味はある。