来年の漢字

 今年の漢字は「災」だったが、私は来年を予想してみて、
「揺」を選ぶ。
本当は「憂慮すべき状況」だが、同義語の「揺れている」から採った。理由は、グローバルな世界が、不安定に揺れ、各国の関係がある日突然崩れる可能性を否定できないから…

しかし希望もある。今まで仲が悪かった隣国と、突然意思疎通が出来るようになるかもしれない。まぁ、今までそんな世界に生きてきたのだから、何とかなるだろう…

そんな希望的観測をしていては、日本は生き残れない。
今朝の日経一面の記事に、衝撃を覚える。
日経はオランダ学術情報大手エルゼビアと共同で、各国の研究開発力を探るため、先端技術の研究テーマ別ランキングをまとめている。
記事によれば、新産業の要になる電池や新材料の論文の上位は、殆んど中国。ノーベル賞の医療バイオなど日本が一位だと思ったが、トンデモナイ。
やはり人口が多いという事は、それだけ優れた研究者が多く生まれるという事か。日本は少子化で、大学も学生の取り合いになり、質も落ちている。
中国では、今まで外国で研究していた人が自国に戻り、新しい産業の開発に寄与し始めている。
とても日本は敵わなくなり、いずれ中国へ留学する研究者も増えてくるはず。なぜこうなったのか? 若者が内向きになり、海外へ留学する意欲が薄れたのか? 日本が住みやすいから、動こうとしないのか? 
私が思う一つの理由は、「本当の貧困が無くなった」
今でも貧乏な人は多いだろうが、何とかその日ぐらしは出来る。
しかし極貧で、蛍の光で勉強する人は居ないが、世界には夜、電気が消える国もある。
日本の国家予算に「優秀で向学心に燃える若者には、徹底的に勉強できる環境を与える」項目を創ってみてはどうだろう。