理想の人

寒くてバイクを漕ぐ気にならない。
着ぶくれして歩きだす。

撮り鉄が集まる、JR阪和線の鉄橋。

JR浅香駅前を通過、西除川堤防を歩く。

しかし歩いている時も、考えることはある。


彼はお相手一般の人と言った。美味しいカレーを作るとも言った。
私はこれまでの彼の言動や、イベントを思い出し、これをヒントに仮想夫人を考える。


彼はアスリート、それも飛び切りのアスリートだ。


その彼を支えるには、やはり飛び切りのアスリートでなければ務まらない。
その為には、肉体を支える毎日の食事勝負師のメンタル対外的な折衝、交際関係
有名人との夫婦そろってイベント参加…諸々
さらに美しく、明るく、子育て、動物好きで、朗らか…諸々


そんなお相手いる?  います!


彼女は小さい時から、がんばり屋さん、厳しいトレーニング試合で世界を駆け回り頂点にも立ち、今では引退していいる。
ミステリー小説では、ヒントを出さずに、突然、答えを出すことはない。
必ずヒントが有り、それを組み立てることによって、ストーリーのチェックメイトに至る。


彼女が選手として登り坂の頃、試合を海外で終え関空に着いた時母親は彼女の着替えを空港で渡し、着古した衣類を受け取り、そのまま旅立つ娘を見送った
その時の状況が、写真付きで夕刊に載っていたので、なんと自立した親子なのかと
私は感心した。
母親の気持ちは、一時間でも一緒に居たかったと思うし、彼女も同じ思いだっただろう。


ここでヒントを洗い直すと、普通の人…引退したから普通の人、過去の実績は関係ない
彼女が作ってくれるカレーは美味しい…彼女は世界を転戦するアスリートだったので、体調維持の食事は、当然母親から教えてもらっていたし、自分でカップラーメンを啜ることなどせず、現地の食材を組み合わせ、簡単にできる栄養満点のカレーに腕を磨いたのだろう。


彼は彼女と以前一度会っている。スポーツ大賞の授賞式、豪華な食事会も兼ねていたが、
食事のテーブルは一緒だった。彼女は多分和服だったと思う。


明くる日の新聞で、彼は彼女の印象を、美しい人でしたと言っている。
彼はここで一目惚れをしたわけだ。
その際、電話番号を訊くとか、メルアドの交換とかゲスの勘繰りは、ヒント構築には関係ない。


彼は今後の自分の姿を想像している。平凡で穏やかな生活…誰でも望んでいることだか、当たり前と、スルーする人は、ミステリーを読んでも、謎解きは難しい


彼はこの先、自分の力を最大限発揮すれば、野球界どころかスポーツの世界のキングになるかもしれない…と思っていても不思議でない。


その時、ホワイトハウスに招待され、アメリカ大統領夫妻彼と妻はランチを摂る可能性もある。妻が過去の世界チャンピオンなら、格で言えば大統領と同じ。
四人で囲むランチは、世界中に報道され、羨ましがる人がもう一人出てくる。


彼女は中国語をローカルのように会話でき、現地でも絶大な人気。
習近平もしトラさんに張り合って、中華料理の晩さん会に招待するかもしれない。
そんな訳で、彼女は普通の人では務まらないのである。


彼と彼女が、世界のトップ二人と食事するのは、日本の政治家が千人並んでも実現しない。
こういうのをピンポン外交と、昔の人は言っていた。


妄想しながら、ノルディック・ウォーキングも終点に到着、
今日も穏やかに、歩くことが出来たようだ。

世界を転戦する女子プロゴルファー 西村優菜
3日目は盛り返し、ベストテンに入れるかも…

天敵のブティエが伸びなかったら、優勝は彼女のモノだが…
他の日本選手に希望を与えるためにも、今日は頑張って欲しい。