スッキリしない ?

  昨日は朝方雨がさらっと降ったので、濡れた草原を走るのが嫌で、大泉公園から堺浜へ走路を変えた。
 前日と変わり、北風で涼しいというより肌寒いか。しかし半袖にレースパンツ。

いつものように、大阪府のマークが付いたボートが白波を立てて目の前を通過。水分補給して前方を見つめた。

突き当りまで直線なので、全速で走れる。道路は突き当たると左にゆるくカーブ。私はスピードを落とさず、そのカーブを曲がりかけた。
フェンスの向こうに動く影。

行き過ぎたが、降車して戻る。ワンコだ。二匹いる。釣り人が犬を放し、自分は釣りを楽しんでいるのだろう。ここのフェンス内の面積を合計すれば、天王寺動物園より広いはず。
 放し飼いにするには、余りに広すぎる。私はもっと観察しようと、柵の所まで移動した。

一匹は古びた皮の首輪をしている。犬種からテリアのようだ。首輪のない方は、歩き方がおかしく、おどおどしている。前日も同じ場所を走ったのに、姿は見なかった。
 私は周囲を見回し、飼い主はいないのか探した。今日に限って、路駐しているトラックも居なければ、路肩に押し込んだ釣り人の車も見えない。
「お前たち、捨てられたんか?」
私の呟きに、ワンコたちは尻尾を振るだけ。毛が汚れ、頭付近の毛の色が変わっているのは、どこかに潜り込んで生きていたのか?
 近くに、弁当の発泡スチロールの皿が転がっているから、定期的に餌をやっている人がいるのかもしれない。
 どうしたものか私は思案した。このままにして衰えたら、カラスに襲われる。
私は水が半分ほど残っているボトルを、柵の中へ投げ込み、バイクに跨り、きびすを返した。イベントが時々開催される広場なら、巡回している警備員もいる。
 広場に戻ってきたが、天候のせいで、遊びに来ている車は少ない。警備員も仕事がないのか、巡回していない。
ドッグランに飼い犬を連れてきた人が二組。いずれも大型犬なので、汚れた子犬には興味を持たないだろうし、場所が離れすぎている。
私は数分待ったが、解決策が見つからなかった。
明日もう一度、フェンスの中を注意しながら走ってみよう。まだ居るようなら、港湾局の出張所で話してみよう。ワンコがいた場所は大阪府港湾局の敷地なのだから。


 何かスッキリしないまま、帰宅についた。いつも見る阪神高速のブリッジの南行きが渋滞していた。おまけにタワーの手前で、赤色灯が回転しているのが、遠目からでも分かった。

 サイレンも聞こえだし、徐々に大きくなる。タワーで事故か ! 
前日のブログで、何となくそんな事を書いたので、背筋が寒い。
タワーの近くまで走る。

走ってきた車は、救急車でなく、公団の車両三台。しかしサイレンは緊急の音色だった。私はしばらく佇み、人の出入りがないか観察した。人身事故は起こっていないようだ。
とにかく安全第一で工事を終わって欲しいのは、私が建設現場で生計を立てた経験から願うことだ。


 映画が、三度の飯より好きな、アくしょん大魔王
のコレクション棚から紹介する、今日の一本。


「ロング・グッドバイ」


<アマゾンストーリー>
それは何か悪いことが起きる前触れだったのか。私立探偵マーローは真夜中におなかがすいた愛猫に起こされ、キャットフードを買いにいく羽目になってしまった。彼が刑事に拉致されたのはその翌朝のことだった。友人テリーが妻を殺害。彼がその逃亡の手助けをしているというのだ。のらりくらりと尋問をかわしていたマーローだったが、突然、釈放。なんとテリーが自殺したという! 釈然としない中、失踪したベストセラー作家ロジャー捜査の依頼をうけるマーロー。だが、彼はこのときはまだ事件の裏に隠された複雑な人間関係を知る由もなかった…

私たち世代で、レイモンド・チャンドラーと言えば、
私立探偵フィリップ・マーローを生んだヒーロー。
ハードボイルド・ファンに絶大な人気を誇る彼の長編「長いお別れ」が原作。
主演はエリオット・グールドが、いい雰囲気を創っています。