閉塞感

 観光地やリゾートで暮らす人と、ツーリストの間には、感覚にかなりの違いが生じる。
私は高校生まで長崎に住んでいて、遊び場には近くのグラバー邸も含まれていた。受験勉強で付いた家庭教師は「長崎みたいな所は、年取ってから住むところ、若い時は都会へ出ていかないと…」
 その時は実感が無かったが、確かに街を歩いても誰かに会った。定住していた教師には、それが鬱陶しかったのかもしれない。
グアムでも私の行動範囲は、アッパータモンの住まいから、Kマート、GPO、東京マート、ビーチ、マイクロネシアの一周だけ。恋人岬やココス島も何度か訪れたが、ここ数年寄り付いていない。
 ツーリストの私でも、顔見知りに会うことが多い。
そのため島民は、閉塞感から逃れるため、年に一度ほどoff-island(島外)へ行くことが多い。


「カットバンク」も小さな町から逃げ出すため、雇用主の娘と駆け落ちを計画する男の物語。

アメリカのオーディション番組「新アメリカン・アイドル」
トップ7人に選ばれた応募者は、今回プリンスの持ち歌と、自分が生まれた年の歌を2曲選択。

しかしこの7人は、タレント揃い。一人も落として欲しくないと思っていたら、全員の主催者ツアーをやるらしい。優勝者を知ってしまった私は、その人の事も気になった。
小さな町に住んでいて、やはりその閉塞感から抜け出すのに、オーディションを受ける決心をしたのだろう。優勝決定後、その日が町の休日になったそうだ。
アメリカの芸能界の裾野は広く、若くして凄いタレントが、続々発掘される。日本もオーディション番組をもっと増やし、タレントの育成に努めれば、いつも金太郎飴みたいな番組が減ると思うのだが…
さて皆さん、優勝トロフィーをゲットしたのは、誰だと思います?