サギ電

 申し分ない天候で、久しぶり堺浜へ漕ぎ出す。北風に少し抵抗あるが、背後からだと気持ちいい。

六甲の山並みも霞み、春はもうそこまで来ている。中学で初めて英語に接した時、教師が Spring Has Come の意味を何度も説明していたが、なぜそんなに重要なのか、春霞のように忘れてしまった。

相変わらず詐欺まがいの電話が掛かってくる。
関西電力大阪ガスを名乗るもの。これは節電や料金が安くなるキャッチコピーだが、近頃新手が現れた。
グーグルを名乗り
「お宅の家をカメラマンが行くので撮らせて欲しい」
通常は車を走行させながら勝手に撮影していくのはグーグルマップだが、「今回はスポンサーが付いたので特別に…」とか電話口で囁く。一瞬本物だと思うのは、和歌山県の海で、本物のカメラマンが海中を撮影し、海のグーグルマップを作っているからだ。
まあ、電話を切り相手の電話番号履歴を調べると、詐欺会社と判明する。それが出来ない人は、相手の名前と電話番号を聞き、電話を切ってから掛け直すこと。

「スティング」は詐欺映画の最高傑作だが、これ以外にも面白いモノがたくさんある。ハリウッドでも詐欺は一種のジャンルだと分類しているように見える。