ヌシに会う

 タイトな日程だったので、前日から少し焦る。
今日が運転免許更新の最終日。7時半には社会保険事務所に並ぶ。
定時に拳銃を吊った警備員からボディチェック。
デナイアルレターを発行してもらい、その足でアギャナの面接場へ。
持参した書類チェックと、視力検査。無事にクリアして、目出度くリニューアルした免許証をゲット。

社会保険事務所の場所は、空港の隣。高台なので景色はイイ。
しかしここには簡単に入れないし、出るとき間違えれば、車道に棘のある突起物が並び、パンクは免れない。

午前中、物事がスムーズに進んだので、ビーチへ。
今にも降り出しそうな空なのに、結婚記念写真撮影。

しかしヒルトンホテル側は晴れていて、撮影は雨雲と晴れ間の中間点。
人生は雨の日も晴れの日もある、と言う教訓みたいな天候だったが、若い二人にそこまで理解できたかは不明。

その後私は、食パンを数枚、袋に入れ沖までシュノーケル。
パンを千切って、小魚に与えていたら、突然体長一メートルほどの魚が゛目の前に。鯛よりもずんぐりで、色は五色のうろこで覆われている。
私が手に持つパンが欲しいのか、30cmまで近寄ってきた。口をバクバクしているが、音はカチ、カチと聞こえてくる。
眼が白いと思っていたら瞼で、その裏に黒い大きな瞳。
まさに初めて遭遇したイパオビーチの主だ。性格は穏やかなのか、攻撃性は無い。五枚の食パンを完食し、満足したのか残りを小魚に渡し引き下がった。向こうも私の顔を覚えたはず、私もあの大きさなら岩陰に居ても見つけられる。明日からのシュノーケルが楽しみだ。