本気モード

 昨日は大泉緑地のBMX コースもオープンしていた。今年最後で一月は四日から始まるようだ。孫は待ちかねたように、コースへ。プッシュは出来るが、まだジャンプは高く飛べない。

関東の秩父コースで遊んでから、四か月ぶりらしい。興がのって来たのだろう、繰り返しコースにトライ。

私も何度か29 インチのMTBで走ったが、数回転倒、赤タン青タンスリキズを負った。いまだに怖いが、小学四年の孫は、屁とも思っていない。スピードを上げ、メリハリの効いた走りでコブを超えていく。

やはりこういうスポーツは、小さい時からやらなければ、身体が覚えてくれない。

そんなことを思いながら、孫の姿を追っていると、突然スタート台から飛び出した赤いバイクが一台。全力で漕いで、一気にコブを乗り越え走って行った。再びスタート台に戻って来たので訊いてみた。
「小学何年 ?」
こちらを振り向いた顔は、あどけない女の子。そして右手を上げ、指を一本立てた。
「えっ、小学一年生 ?」
彼女が頷いた。うーん、ここは爺さんが来る場所ではなさそうだ。
しかし女の子の付き添いは、ヘルメットから白いモノがのぞいていた。私と同じように、お孫さんを連れてきていたのだ。
30 本以上こなした孫が、汗を掻き水筒を呷っている。
私は本気で孫を応援してやろうかと思いながら、二人でコースを後にした。