蘇る悪夢…?

 グアムはパトカーも巡回しているが、空もミリタリーのヘリが夕方、コンドミニアムの近くに飛来してくる。古い機種なのか、爆音が凄い。昨日は二回も回ってきたので、カメラを向けたがフラッシュが光れば、当然相手も警戒すると思って焚かなかった。
ヘリの扉は開かれていて、銃座に兵士が座っている。ビルから狙撃しても、当然ビルごとハチの巣に撃ち返されるだろう。
地獄の黙示録」のシーンを思いだした。

帰国便に乗るので早く寝て、早朝四時前に起きる。
五時にはチェックイン。たまに保安検査が厳しいので、いつも早めに行く。簡単に済んだのでキオスクへ。熱い寝覚めのコーヒーを飲み、出発ゲートへ向かったがまだ開いていない。機内案内は6時30分。七時にスタッフも他の乗客も集まりだした。
定刻になっても、案内の放送は無い。暫くして「機材の点検に不備が有り、暫く出発が遅れます」
一瞬、エッと思ったが直ぐだろうと思っていた。
しかし、三回遅れるとの放送が有り、乗客たちに不安が広がった。
パイロットやCAさん達も、衝立の後ろで待機している。
私は飛行機の様子を見に窓際へ寄った…が様子は判らない。

既に他の飛行機は飛び立ち、奥の広い搭乗口には、人っ子一人いない。以前の苦いトラウマが蘇った。関空行きの飛行機が、香港から戻らないとかで、遅くなるとの連絡や案内が、何度も有ったが結局その日は乗れず、あくる日になった。ユナイテッド航空(UA)の手配した木賃宿みたいなホテルに押し込まれ、空港内の野宿は逃れたが、その時も広い空港から人が消えてしまった。

私も故障するかもしれない飛行機に乗るのは御免だ。クレームつける乗客も出だした。再び窓際に寄って見た。右翼の下に数本のホースが繋がれ、何か作業をしているが急いでいるようには見えない。油圧の低下か、車輪が不調なのかもしれない。案内のスタッフは事情を知っていても、マニュアルなのか詳しくは話さない。
やっと点検が済んだのか搭乗開始になった。一時間の遅れだった。
以前別の遅れた時は、代わりの飛行機が駐機していたので、それを使ったがトイレのドアを直すのにさらに時間を費やし、大幅の遅れになった。
交通機関なので、ある程度のハプニングは仕方がないが、UAの対応は、人を運ぶのではなく、牛や羊を運ぶ雰囲気が見え隠れする。
航空評論家には、各航空会社の評価をいつも心がけて欲しいもの。コスト競争か、人手不足か関空で起きないことが、グアム国際空港では時々起きる。
結局、昨日関空に到着したのは、昼前。家に着いたら一時を回っていた。長い旅だった。

グアムではクラシックの映画チャンネルが有り、チョイ見したりする。「ハッド」は半世紀前の作品だが、当時、私は観ていない。
話がシリアス過ぎて敬遠したのかもしれない。しかし面白そう。
早速ツタヤのお世話になるつもり。コレクション棚に収まるかもしれない。