梅雨前線近づく

日曜日は前線が活発になり、雨だと分かっていたので、土曜は午後から大和川へ漕ぎ出す。

右側の左岸から、高野大橋を渡り右岸へ移動

砂利道を走る。上段の石川サイはロードバイクが走っているが、さすがここまで下りてくるバイクはいない。

今朝は予報通り雨なので、日経をいつもより丁寧に読んでいると
天国と地獄」を紹介していた。
学生時代から何度観た事か…
しかし映画評論家の芝山幹朗さんは、「感嘆禁じえぬ空間演出」に、背筋に電流が走ったと書いている。
私はエド・マクベインのファンで「キングの身代金」はとっくに読んでいた。だから最初、翻案した映画など観たくなかった…が従弟が観てきて面白かったというので、映画館へ足を運んだ。
確かに犯罪スリラーとしては、一級品だ。

監督の黒澤 明は、原作など目じゃなかったのが判る。
高度経済成長期に差し掛かった日本の現実を、どのように切り取ろうかと考えたのだろう。
そして芝山さんの解説で、私は納得するのである。
「一台の車には、ふたりの刑事が乗っている。反対側の坂を登ってくるもう一台には運転手と息子。わずか数秒の差なのに、両者は互いの存在に気づかない。このサスペンスが、背筋に電流を走らせる。何度見返しても、思わずため息の出る空間ドラマだ」


私の経験から言えば、ベストセラーの小説を映画化しても、ほとんどの場合、原作に軍配が上がる。
しかしこの映画に関しては、黒澤 明に価値を譲ろう。
アフターコロナの格差に、我々は翻弄されてはいけない…