大雨の前兆

 ランチの後も小雨が降っていたが、かまわず外へ出た。
今週から一週間以上、傘マーク。歩き出してすぐに、背中に汗がにじむ。

行基大橋を渡り、大和川右岸に移動する。小雨は降り続いているので、もちろん人は皆無。歩幅を大きくして腕を振り、速度を速める。

けさのニュースで、球磨川の水域は、このような河川敷を超えていた。

大和川も数十年前、氾濫しかけた事がある。真夜中支流の西除川が溢れ、町内会の当番が、避難を呼び掛けてきた。その後改修され、阪神高速道路も、地下トンネルに納まった。

しかし大和川が氾濫すれば、トンネルは冠水、大きな災害になるのは間違いない。小雨は本降りに変わろうとしていた。

早めの夕食を済ませ、居間に入ったらまだ時間が早い。こんな時は、尺の長い映画を鑑賞するには適している。
ヒート
アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロが主演。
監督はマイケル・マン
日本のマル暴の刑事も、ヤクザと見分けがつかないことがある。
最前線で争う二組の人種は、コインの裏と表。追う者と追われる者の意地の張り合いに、女性の感情が入り込む余地はない。
二人のプロが引っ張り合うピアノ線は、ギリギリまで緊張し、最後はプツンと切れる。
実を言うと、私はこの作品が大好きだが、滅多に見ない。余りに生々しく切ないので、B 級アクションばかりを観ていると、拒絶反応を起こしてしまう。
伝説までになった銀行襲撃後の、銃撃戦
俳優たちは刑事と犯人たちに分かれ、ベニヤで造った仮想街並みを、実弾を込めた銃で、三か月間練習した。
リアリズムを追求するマイケル・マン監督の面目躍如。
そして本当のプロは、最後に相手を認め合い、リスペクトさえする。しかし女性の相方は溜ったものではない。いつもイライラし、他の男を受け入れたりする。
漢なら生涯に一度は観ておきたい作品、嫁さん抜きで…