復路のアクシデント

一週間のグアム旅行で、足腰がナマったか、堺浜へ漕ぎだす。
中間点には二人のローディ

見知らぬ人だが、気楽に声を掛けてきた。
アラサー前後の二人、岡山から大阪に就職したようだ。
大阪の感想を聞くと、車が怖いそうだ。時々荒っぽい運転に出会うと言っていた。
枚方市から漕いできたと言っていたので、帰りはシンドイだろう。

先に出た私を追い越して行く二人、枚方ならパナソニックで働いているかも…

大阪湾の掃き溜め公園で、バイクのリフトアップなど練習してみる。

ローディは、私の日焼けから、相当MTBのツワモノと思ったらしい。
私は単に、山より海が好きだと言っただけなのに…

復路、対岸の住吉区辺りでサイレンが鳴っていた。
消防車7台、救急車とパトカー赤色灯を点灯していた。
夏には必ず起こる水難事故…

スマホの倍率を上げ、10分程見続ける。
タンカは空のまま堤防へ引き上げられたので、多分溺れたが息を吹き返したのだろう。
川の中の警官は、膝小僧までの水深に立っていた。
この程度でも溺れるので、油断は禁物。
いずれ川沿いにも、監視カメラが設置されるかもしれない。

私が現場から離れて100mほどのところで、オッちゃんが行く手を遮った。
死体でも上がったんかいな
大阪のオッちゃんも、オバちゃんも、疑問に思ったことは、知らん人にもお構いなく質問する。
「溺れただけやろう、オッちゃんも気いつけや」
それだけ言い残して、そこを離れた。
「オゥー」
オッちゃんの返事が背中で聴こえた。