何故か海へ向く

 前日の山トレイルで挫折した私は、涼しさを求め堺浜へ
暑いのだけど、風が心地よい。しかし暫く走ると、携帯のカメラがシャッターを落とせなくなった。
電子部品は、機械が危険を察知するが、人間は直前まで熱中症に気が付かない。

 展望テラスに到着したが、半裸の男が二人、椅子、テーブルまで持ち込みリラックスしている。僅かな日陰を占領しているので、休むことも出来ない。二人は年配でバイクも見当たらないので、車で涼みに来たようだ。
 私の携帯カメラで連中を映そうとしたが、又もや暑さでシャッターが落ちない。用意周到で来ているので、夕刻まで居座る積りだろう。
氷を入れた水筒は、既に生ぬるくなっていて、長居は無用だ。
 私はバイクを漕ぎ出し、1キロ先の工場入り口に設置している自販機へ向かった。地獄に仏とは大げさだが、130円でカルピスウォーターをゲット。喉の渇きを押さえるのに、ホンマに旨い。
その後、大和川左岸を走り帰宅。入浴中に二人の男のことを思ったが、春先に布団を持ち込み寝ていたオバちゃんもいたので、人それぞれかと、変に納得。
しかし、この波消しブロックを視線から消し、ウォーターフロントの涼み台を作れば、かなりの集客を期待できるのではと思ったが、どこからか、無理、むり、ムリ、の声が聞こえたので、私のアイディアは霧散した。