土手サーフィン

 近くに山もないので、家から五分の大和川左岸の堤防へ…

大阪は赤ランプ点灯のデンジャラスゾーンで、土手も貸し切り状態。

さっそく駆け降りる

戻ってくる。これのくり返し。

次は反対側から下り始める。

土手には立木がないので、マーカーでも置いてジグザクに下りる練習も必要か…

滑らかなスロープに見えるが、隠れた岩がスリップを誘う。

往復10回もやると飽きてくる。

朝のNHKドキュメンタリーで、珍しい言葉を聞いた「空師」、そらしと呼ぶ。

和歌山県、吉野の山で、普通の木こりが登れないような高い木の上で、チェンソーを揮う男の物語。

最初に依頼されたのは、神社の屋根に被さる枯れた高い木の伐採。小枝を落とし、中段まで下りてきたら、幹を切り、最後は倒す角度を計算しながら、根元から伐採。

吉野の山中に立つ栃の木を伐採する仕事。下見で木の太さは3m以上。このような大木を10本以上切る。

五泊六日の山へ入る前に安全祈願

山仕事の道具一式、炊飯器一式、テントなどを数台の小型トラックでベースキャンプまで運ぶ。

旅館などないから、テント生活。

栃の木は柔らかいので、むやみに切ったら、商品として成り立たない。

全体の重量を考えながら、切る寸法と、個所を計算。

大マグロのトロを、上手に切り分ける要領に似ている。

私は昔、山での仕事をすることになり、地元の木こりを雇い、二ヶ月ほど一緒に生活したことがある。直接チェンソーを握ることは無かったが、伐採で楔を使い、木を倒す方向などを学んだ。山中で、枯れ木を使い、法面に階段を作る方法など、なるほどと思われる仕事ぶりに感心したものだ。
だから森の中の空師の仕事は、憧れるし、プロのスキルが詰まっていて、見とれてしまう。